リーグワンには、企業に雇用されながらプレーする「社員選手」と、競技に専念する「プロ契約選手」がいます。同じリーグで戦っていても、引退後に開くドアの種類はこの契約形態で大きく変わります。社員選手は所属企業での配属がある程度前提になる一方、キャリアの選択権が自分の手から離れやすい。プロ契約選手は自由度が高い代わりに、引退と同時に収入と肩書きの両方を失うリスクを背負います。どちらにも固有の難しさがあり、「現役のうちに何をしておくか」で着地点が変わります。
この記事では、リーグワン所属の選手が現役中から進めておける具体的なキャリア設計を、契約形態別に整理します。社内異動とキャリアチェンジの判断軸、転職市場でラグビー経験がどう評価されるのか、年収のギャップにどう向き合うか、正社員・フリーランス・副業の組み合わせ方まで、精神論ではなく手順として解説します。引退を「終わり」ではなく、次のフィールドへの移動として扱うための材料として使ってください。
- 社員選手は所属企業への復帰が最短ルートだが、配属が希望と合わない場合も多く、在籍中の社内キャリア面談と外部市場の相場確認を並行させるのが現実的です。
- プロ契約選手は引退と同時に収入が途切れるため、現役中からの資格取得・副業・業務委託案件の実績づくりが、引退後の年収の落ち込み幅を直接左右します。
- ラグビー経験は「根性」ではなく、役割遂行力・チーム内調整力・コンタクト前提の意思決定の速さとして言語化すると、営業・人材・施工管理・SaaS領域などで評価されやすくなります。
リーグワンの社員選手とプロ契約選手で、キャリアの前提はどう違うのか
結論から言えば、「雇用があるかどうか」が引退後の選択肢と、準備を始めるべき時期を決めます。社員選手は引退後も同じ会社で働き続ける前提があるため準備は「社内での再出発」が軸になり、プロ契約選手は契約満了=収入ゼロのリスクがあるため、現役中から外部の選択肢を自分で用意しておく必要があります。まずは自分がどちらの前提に立っているかを、感覚ではなく契約書で確認するところから始めましょう。
社員選手:守りが強い代わりに、キャリアの主導権は会社側にある
社員選手は企業に正社員として在籍し、業務と競技を並行します。引退後は現場・営業・管理部門などへ配属が移るのが一般的で、収入の断絶が起きにくいのが最大のメリットです。一方で、現役中は競技優先のため実務経験が同年代より薄くなりやすく、引退後に「30歳で実務3年相当」の状態から再スタートになるケースもあります。配属先も会社都合で決まることが多く、希望職種に就けるとは限りません。社内異動か転職かを判断する基準を早めに持っておくと、提示された配属に流されずに済みます。
プロ契約選手:自由度が高い代わりに、安全網は自分で張る
プロ契約は競技に専念できる反面、契約は単年〜数年が中心で、更新されなければその時点で無職になります。社会保険や年金の扱い、けが・故障時の補償も契約内容次第です。だからこそ、引退を意識する前から副業・業務委託で小さな収入源と実務経験をつくっておく価値があります。リーグワンはディビジョン(D1〜D3)やクラブの運営体制によって待遇差が大きく、D1でも社員選手中心のクラブ、D2・D3でも地域企業と連携して勤務先を確保するクラブなど形はさまざまです。「リーグだから」ではなく「自分のクラブ・自分の契約だから」で判断してください。
契約書と就業規則でいますぐ確認する5項目
- 契約期間と更新条件:満了日はいつか、更新判断の通知は何か月前か
- 引退後の雇用転換の有無:社員登用・正社員化の条件が明文化されているか、口頭の慣例にすぎないか
- 副業・兼業の規定:許可制か届出制か、禁止業種や競合避止の範囲はどこまでか
- 勤務時間と業務内容:週何日・何時間の社業か、在宅や時短は可能か
- けが・契約解除時の扱い:補償の範囲、途中解除の条件、退職金や支援金の有無
自分の立ち位置を測るチェックリスト
- 契約満了日と、次の更新判断の時期を即答できる
- 引退後に社内で就ける職種を、具体名で2つ以上挙げられる
- 副業が可能か不可かを、規定の条文で確認済みである
- 競技を除いた実務経験を、職務経歴として3行以上書ける
- 収入が半年途切れても生活できる貯蓄・支援がある
当てはまるのが2つ以下なら、準備は「いつか」ではなく今日からの課題です。社員選手かプロ契約かで打つ手は変わりますが、共通しているのは情報を集めて選択肢を複数持った人ほど、引退のタイミングを自分で決められるという点です。次のフィールドのサインは、現役のうちから出しておけます。
社員選手が選ぶべき道:社内キャリアを伸ばすか、外に出るか
結論から言えば、社内に残るのは最短ルートですが、「引退後に希望する職種で残れるのか」を現役中に確認してからでないと、かえって不利になります。確認しないまま引退を迎えると、空いているポジションに配属されるだけで、競技で積み上げた信用がキャリアに接続されないまま数年が過ぎてしまうからです。判断の順番は「社内の可能性を具体的に確かめる→それでも足りなければ外を見る」が基本です。
社内キャリアの実例と、評価がリセットされる構造
リーグワンの社員選手が引退後に進む社内ポジションは、おおむね次のような広がりがあります。
- 営業・法人営業:チーム名と人柄が入り口になりやすく、引退直後の受け皿として最も多い
- 人事(採用・研修):学生対応やチームマネジメントの経験が評価されやすい
- 広報・ブランディング:チームの発信経験、メディア対応の慣れが直結する
- スポーツ事業・地域共創部門:クラブ運営、スポンサー対応、普及活動など
- 製造・物流などの現場職:勤務地が限定される一方、資格取得で専門性を積みやすい
注意したいのは、引退した瞬間に評価軸が「競技成績」から「業務成果」へ切り替わることです。現役中は練習や遠征に配慮された業務量だったぶん、同期と比べた実務経験の蓄積は浅い状態からのスタートになりがちです。これは能力の問題ではなく構造の問題なので、先に自覚して手を打てば十分に巻き返せます。
上司・人事への面談の持ちかけ方と質問例
「引退を考えている」と切り出す必要はありません。「引退後も会社に貢献したいので、今のうちから準備したい」という前向きな入口で十分です。年度の目標面談や期初面談のタイミングに合わせると自然です。聞くべきは次の5つ。
- 「引退後、◯◯部門への異動を希望する場合、どういう手順や条件になりますか」
- 「過去に引退された先輩方は、どの職種に移られて、今どう評価されていますか」
- 「現役のうちに取っておくと有利な資格や、受けられる社内研修はありますか」
- 「競技引退後の等級・給与はどのように決まりますか(現役時からの変動はありますか)」
- 「勤務地は本社勤務になりますか、それとも転勤の可能性がありますか」
回答は必ずメモに残し、曖昧な言葉(「相談しながら」「状況次第」)が多い場合は、実質的に決まっていないサインと受け止めてください。その場合は外の選択肢を並行して持つ判断材料になります。
外に出るかどうかの4つの判断軸
- 職種適性:社内で用意される職種が、自分の伸ばしたい力と重なっているか
- 勤務地:家族の事情や生活設計と、転勤・工場配属の可能性が合うか
- 年収の伸び:引退後5年・10年でどの水準まで上がるのか、モデルケースを確認できるか
- 会社のラグビー部の位置づけ:広告塔としての位置づけか、人材育成の一環か。予算縮小や運営形態変更の可能性はどうか
4つのうち2つ以上に不安が残るなら、外の市場を見ておく価値があります。これは実業団競技者の社内異動か転職かの判断でも共通する考え方です。
残りながら外を試す、という第三の選択
「社内か転職か」の二択で悩む必要はありません。就業規則を確認したうえで、副業・業務委託で小さく外の市場を試すのが現実的です。SNS運用代行、スポーツイベントの運営サポート、ジュニア世代の指導、ライティングなど、月数万円規模から始められる案件はあります。社外から対価をもらう経験は、自分の市場価値を数字で把握できる最も確実な方法です。社内に残る決断をするにせよ、外に出るにせよ、選択肢を複数持った状態で決めたほうが、納得感は圧倒的に高くなります。
プロ契約選手が引退前の2年間でやるべき準備
結論から言えば、プロ契約選手が引退前にやるべき最重要事項は「現役中に、競技以外の小さな実績を1つ作っておくこと」です。収入が途切れる前提で動き、職務経歴書に書ける実務経験を1行でも持っておく。これが、引退直後の数カ月を「焦りの就活」ではなく「選べる移行期間」に変えます。理由はシンプルで、プロ契約は単年契約が基本であり、契約終了も怪我も、こちらの準備が整うのを待ってくれないからです。
逆算スケジュール:引退2年前から引退直後まで
- 引退2年前:情報収集フェーズ。興味のある業界を3つ挙げ、それぞれで働く人に話を聞く(OB・スポンサー企業の社員・クラブの法人営業担当など)。同時に、月1万円でもいいので貯蓄と支出の把握を始める。
- 引退1年前:手を動かすフェーズ。職務経歴書の下書きを作る、資格の学習を始める、業務委託の小案件を1件受けてみる。この時点で「競技以外の自分」を言語化できていると強い。
- 引退半年前:接続フェーズ。応募先を絞り込み、エージェントや知人経由で選考を1〜2社進める。契約更改の時期と選考のタイミングが重なるため、スケジュールは早めに組む。
- 引退直後:手続きフェーズ。社会保険・年金の切り替え、確定申告の準備、失業給付の確認。プロ契約(業務委託・個人事業主扱い)の場合は雇用保険の対象外で失業給付が受けられないケースが多いため、ここは必ず事前にクラブと自分の契約形態を確認しておきます。
現役中にやることリスト
- 職務経歴書の下書き:ラグビーでの役割(ポジション、リーダー経験、分析・ミーティング運営)を業務言語に置き換えて1枚にまとめる。完成させなくていいので、まず書き始めることが大事です。
- 業界リサーチ:スポンサー企業、パートナー企業、地域の有力企業は、あなたの競技歴を理解してくれる可能性が高い入口です。
- 資格:宅建・簿記3級・日商PC、運動指導系ならJSPO公認資格やNSCA-CSCS、ATなど。現役中に資格勉強を両立する時間の作り方は競技が違っても共通点が多く、オフ期間と遠征移動時間の使い方がカギになります。
- SNS・人脈の棚卸し:連絡が取れる社会人を20人リスト化する。名刺・DM・LINEを掘り起こすだけでも、引退後の相談相手が見える化します。
- 業務委託の小案件受注:クリニックの指導、SNS運用代行、ライティング、イベント運営補助など。報酬額より「納期を守って納品した実績」が価値になります。
- 生活費の見直し:固定費(家賃・保険・サブスク)を洗い出し、収入ゼロでも3〜6カ月持つ現金を目標に。
怪我による突然の引退に備える最低限
ラグビーはコンタクトスポーツである以上、来季の契約を待たずにキャリアが終わる可能性は誰にでもあります。だからこそ、備えは「引退を決めてから」ではなく今日からです。最低限、①所得補償・傷害保険の加入内容の確認、②生活費3カ月分の現金、③相談できる社会人3人の連絡先。この3つは、競技を続けながらでも今週中に手を付けられます。
準備は現役への裏切りではありません。背後に安全網があるからこそ、目の前の1試合に思い切り踏み込める。受け止める準備を先に整えておくことが、最後のシーズンを一番良い状態で戦う条件になります。
ラグビー経験を職務経歴書で「使える強み」に翻訳する方法
結論から言えば、競技歴は「役割」「判断」「再現性」の3点に分解すると、ラグビーを知らない採用担当者にも伝わります。「リーグワンで〇年プレー」という事実だけでは評価軸になりません。どんな役割を任され、どんな判断基準で動き、それを仕事でどう再現できるのか——この3点に翻訳できた瞬間、競技経験は職務経歴になります。
ポジションごとの「翻訳例」
自分のポジションで日常的にやっていたことを、ビジネスの言葉に置き換えてみてください。
- FW(スクラム・ラインアウト):役割遂行と連携。「8人の力を1点に集約するため、自分の担当部位の責任を100%果たす」=決められた手順を正確に実行し、周囲とタイミングを合わせて成果を出す力。製造・物流・施工管理などの現場業務と相性が良い。
- SH/SO:状況判断と指示出し。「刻々と変わる陣形・残り時間・味方の疲労度を見て、キックか展開かを選択する」=限られた情報で素早く意思決定し、周囲を動かす力。営業・ディレクター職・マネジメント候補へ接続できる。
- FB/WTB:全体俯瞰とリスク管理。「最後尾から全体を見て、守備の穴を声で埋める」=全体像を把握し、問題が起きる前に手を打つ力。企画・カスタマーサクセス・品質管理などに翻訳できる。
- キャプテン・リーダー経験:目標設定と合意形成。方針を言語化し、立場の違うメンバーを同じ方向に向かせた経験は、そのままチームマネジメントの実績になる。
自己PRは5ステップの型に当てはめる
文章力に自信がなくても、順番さえ守れば伝わります。
- 状況(どんな環境・課題だったか)
- 自分の役割(チーム内でどの責任を持っていたか)
- 取った行動(具体的に何をどう変えたか)
- 結果(数字・順位・改善された事象)
- 仕事での再現性(同じ動き方を御社でどう活かすか)
例文:「所属チームはラインアウトの獲得率が課題でした(状況)。私はジャンパーとして成功率に直接責任を負う立場にあり(役割)、相手チーム20試合分の映像から対応パターンを分類し、スローワーと週2回の個別すり合わせを継続しました(行動)。シーズン後半の獲得率は前半から約10ポイント改善しました(結果)。データで原因を特定し、関係者を巻き込んで改善を回す進め方は、営業数値の改善にも同じ形で活かせます(再現性)」。数字が出せない場合は「改善した事実」と「そのプロセス」を丁寧に書けば十分です。
控え・怪我・ブランクの語り方
ネガティブな期間こそ、書き方次第で評価されます。隠すより「その期間に何を選び、何をしたか」をセットで語るのが鉄則です。長期離脱なら「復帰計画を自分で設計し、トレーナーと週次で進捗を管理した」、控えが続いたなら「分析担当としてチームに別の形で貢献した」。学生から社会人・リーグワンへの適応に苦しんだ経験も、「環境変化への順応プロセス」として転職後の立ち上がりの説得材料になります。実績がなくても伝わる自己PRの型も併せて参考にしてください。
面接の定番質問とNG表現
- 「なぜ引退するのか」→ 競技への未練ではなく、次に何を積み上げたいかを前向きに。
- 「体力勝負の仕事しかできないのでは」→ 判断・分析・連携の具体例で返す。
- 「チームで対立した経験は」→ 勝ち負けではなく、合意を作った手順を話す。
避けたいのは「根性があります」「体力には自信があります」だけで終わる表現です。それは誰でも言えてしまい、あなたがリーグワンで積んだ思考の密度が消えてしまいます。強みは精神論ではなく、行動とプロセスで示しましょう。
ラグビー選手の経験が活きる職種と、正社員×副業の二刀流という選択
結論から言えば、リーグワン選手の次の進路は「正社員一本」だけではありません。正社員、業務委託(フリーランス)、そして正社員を土台に副業を重ねる二刀流——この3つを組み合わせて設計するのが、いまもっとも現実的です。特にラグビーのように引退年齢が読みにくく、拠点が地方にある競技では、収入源を1本に絞らない設計がリスクを下げます。
ラグビー経験が活きやすい職種と年収の目安
以下はあくまで求人動向からの目安であり、地域・企業規模・経験によって大きく変動します。
- 法人営業(人材・広告・建材・医療機器など):目安年収350〜500万円。チームで数字を追う文化が合う人向き。FWの泥臭い継続力も、BKの状況判断も評価されます。
- 人材・採用支援:目安350〜550万円。人の人生に向き合う仕事で、キャプテン経験や後輩育成の経験が直結します。
- 不動産・施工管理:目安380〜600万円。体力と現場調整力が評価されやすく、資格取得で年収が伸びる構造。土日稼働がある点は要確認。
- SaaSカスタマーサクセス:目安380〜550万円。顧客の課題を聞いて改善提案を回す仕事で、分析・PDCAが好きな選手に向きます。PCスキルの事前習得が前提。
- スポーツ関連事業(クラブ運営・スポンサー営業・スクール事業):目安300〜450万円。競技への愛着を活かせる一方、給与水準は抑えめになりやすい。
- 指導者・S&Cコーチ・トレーナー:目安250〜450万円。業務委託の複数契約で積み上げる形が主流。資格が収入を左右します。
- 公務員・消防・自衛官など:安定性と福利厚生が強み。年齢上限と試験日程の逆算が必須です。
業務委託・フリーランスで案件を下ろす始め方
- 提供できる価値を1行で定義する:「法人向けの新規開拓を電話・訪問で回せる」「小中学生のコンタクト指導ができる」など、作業単位まで具体化します。
- 小さく実績をつくる:まずは月3〜10万円規模の案件から。営業代行、スクールコーチ、SNS運用、イベント運営などは未経験から入りやすい領域です。
- 契約書と報酬条件を必ず書面化:業務範囲、稼働時間、支払いサイト、交通費の扱いを確認。口約束はトラブルの元です。
- 税務の準備:開業届、青色申告、経費管理。年間所得20万円超の副業も確定申告の対象になります。
正社員×副業の二刀流モデル
二刀流の最大の利点は、固定収入という安全網を持ったまま挑戦できることです。正社員で社会保険と基礎収入を確保しつつ、週末や早朝にコーチ業や営業委託を重ねる。これは現役中から始められ、現役中に副収入を確保する方法の考え方はラグビー選手にもそのまま応用できます。
一方でリスク管理は必須です。就業規則の副業可否、競業避止義務、本業の繁忙期との衝突、そして何より体力の配分。「月の稼働上限を決める」「3か月ごとに継続可否を見直す」の2点をルール化しておくと破綻しにくくなります。
拠点・移住の考え方
チーム拠点が地方の場合、引退と同時に移住を迫られるケースも少なくありません。判断軸は3つ、家族の生活基盤/その地域に求人のある職種/リモート可能な業務委託を持てるかです。リモートで完結する副業を1本持っておけば、住む場所の選択肢そのものが広がります。進路は一度選んだら終わりではなく、組み替えながら最適化していくもの。どの型が合うかは一人で決めきらず、案件の相場を知る相手と一緒に並べて比べるのが近道です。
まとめ:次のフィールドでも、受け止める人がいれば思い切り踏み込める
リーグワン選手のキャリア設計で最も大切なのは、自分の契約形態(社員選手かプロ契約か)を起点に、現役中から「競技以外の実績」を1つ作り、ラグビー経験を職務経歴書の言葉に翻訳しておくことです。引退は競技人生の終わりではなく、同じ自分が別のフィールドへ移動するだけ。準備の有無が、移動後の選択肢の幅をそのまま決めます。
この記事の要点の再整理
- 契約形態で前提が変わる:社員選手は社内に職歴という土台があり、プロ契約は時間の自由度が高い代わりに職歴の空白が生まれやすい。どちらが有利ではなく、打つべき手が違う。
- 社内で伸ばすか、外に出るか:所属企業で職種転換・異動を狙う道と、市場価値を外で試す道。判断材料は「引退後3年でどんな仕事をしていたいか」と「その仕事が今の会社の中にあるか」の2点。
- 引退前の2年間で1つの実績:資格、副業での受注、社内プロジェクト、SNS運用、イベント企画など、数字と役割で語れる実績を1つ作る。完璧でなくていい、語れる材料が要る。
- 経験の言語化:「ラグビーをやっていました」ではなく、ポジションごとの役割、チーム内での意思決定、怪我や降格からの立て直しを、職務経歴書の行動→工夫→結果の形に翻訳する。
- 働き方の組み合わせ:正社員一本に限らず、業務委託で案件を持つ、正社員×副業の二刀流で収入源を複線化するなど、設計の自由度は想像より広い。
迷っている段階での相談が、一番効く
相談のタイミングは「引退が決まってから」ではなく「迷っている今」が最も効きます。理由はシンプルで、現役中であれば打てる手が多いからです。所属企業との話し合い、資格取得、副業での実績づくり、人脈の棚卸し——これらはすべて時間を必要とします。退団が決まってから動き出すと、選択肢は「今すぐ受かる求人」に絞られがちです。引退の決断を整理する判断軸を使いながら、現役続行と並行して次の準備を進めて構いません。二兎を追うことは、裏切りでも逃げでもありません。
相談前に用意しておくと話が早い3点
- 現在の契約形態・年数・収入のおおよその内訳(給与/手当/副収入)
- 引退を考えている時期の見通しと、競技を続ける条件
- 今できること・やってみたいことのメモ(曖昧でOK。整理は一緒にやります)
JOB PITCHは、次のフィールドの女房役です
JOB PITCHは、元独立リーグ選手である代表が、自身の引退時にセカンドキャリアの選択肢の乏しさを痛感した経験から立ち上げました。だからこそ、求人票を渡して終わりにはしません。正社員紹介、フリーランス・業務委託の案件を実際に下ろす支援、正社員×副業の二刀流まで含めて、その人の生活と価値観に合う人生設計を一緒に組み立て、案件レベルまで伴走します。思い切り踏み込めるのは、後ろで受け止める人がいるからです。
進路が固まっていなくても、引退時期が決まっていなくても構いません。求職者の方は無料キャリア相談から、ラグビー経験者を採用したい企業のご担当者は採用相談から、JOB PITCHにお問い合わせください。まずは現状を話すところから、一緒に次のサインを出していきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. リーグワンの社員選手は引退後も同じ会社に残れますか?
A. 多くの場合は残れますが、職種や勤務地の希望が通るとは限りません。競技中心の働き方から通常の業務量へ切り替わるため、評価の起点もリセットされがちです。残る選択をするなら、引退の1〜2年前から社内公募や異動制度の条件を確認し、配属先の候補を自分から提案できる状態にしておくのが安全です。
Q. 引退後の年収はどれくらい下がりますか?
A. 契約内容によって差が大きく一律には言えませんが、プロ契約から未経験職種へ転職する場合、初年度は年収が下がるケースが目安として一般的です。ただし2〜3年で成果連動の職種に乗れば回復する例もあります。初年度の額面だけでなく、3年後の到達ラインと副業可否を含めて比較することをおすすめします。
Q. ラグビー経験は転職で有利になりますか?
A. 経験そのものが自動的に有利になるわけではなく、言語化の精度次第です。ポジションごとの役割理解、試合中の判断、怪我や控えの期間にどう動いたかを業務の言葉に翻訳できれば、再現性のある強みとして伝わります。逆に「体力があります」で止めると評価されにくくなります。


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